リラティビティ・スペースがテラン1ロケットの打上げに失敗

カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置くロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、現地時間のアメリカ東部時間2023年3月22日に打上げられたテラン1ロケットの衛星軌道投入に失敗し、事実上打上げに失敗した。一段ロケットエンジンは完全に燃焼し、五分後に二段ロケットエンジンの燃焼が始まった。しかし、エンジン内でフレームが生じる障害が発生し、そのままスピードを落として予定軌道まで到達できなかった。

リラティビティ・スペースは、当初2023年3月8日にテラン1ロケットの打上げを予定していたが、ロケット燃料の温度に懸念が生じたとして打上げを3月11日に延期していた。

打上げ後に行われたウェブブロードキャスティングでリラティビティ・スペースは、「これまで3Dプリントロケットを打ち上げた者は存在しませんでした。今日の打上げは失敗しましたが、3Dプリントロケットを飛ばすことが可能であることを示す十分なデータを得ることができました」とコメントしている。

リラティビティ・スペースは、2016年にジェフ・ベゾス氏が設立したロケットメーカーのブルーオリジン出身のティム・エリス氏とジョーダン・ヌーン氏が設立したロケットメーカー。同社の主力ロケットテラン1は全長33メートルの二段式ロケットで、最大1250キログラムの重さの人工衛星を打ち上げることが可能としている。テラン1ロケットは、ロケット本体とエンジンの85%を3Dプリンターで製造している。