アメリカのスタートアップ企業のブーム・スーパーソニックが、ノースカロライナ州グリーンズボローにスーパーファクトリーを建設する。広さ40万平方フィート(約372万平方メートル)のスーパーファクトリーには、ストラタシスのポリマーFDM3Dプリンターや、VELO3Dの大型メタル3Dプリンターなどが導入される予定。
ブーム・スーパーソニックは、超音速旅客機の主要部品を3Dプリンターで製造している。同社が開発中の実証機XB-1では、21点の大型部品が3Dプリンターで製造された。同社の超音速旅客機「オーバーチュア」は、ユナイテッド航空が2030年までに15機購入する契約を締結している。
スーパーファクトリーの建設について、ノースカロライナ州のクーパー知事は、「次世代の旅客機を製造するブーム・スーパーソニックは、ノースカロライナ州ピードモント・トライアドオ空港近隣にスーパーファクトリーを建設します。それにより、1761もの高給の新規雇用が生まれることになります」とコメントしている。
ブーム・スーパーソニックの「オーバーチュア」は最大定員80人の超音速旅客機。最大高度6000フィート(約1万8000メートル)を速度マッハ1.7キロメートルで飛行する。これまで8時間半かかっていた東京・シアトル間のフライト時間を、4時間半まで短縮できる。「オーバーチュア」はこれまでにユナイテッド航空のほかに、日本航空やヴァージングループが購入の意思を表明している。