スペインのノバミートが世界最大サイズの人造肉の製造に成功

3Dプリンターで人造肉を製造しているスペインのノバミートが、世界最大サイズの人造肉の製造に成功した。大きさ22,500立方ミリメートルの人造肉は、哺乳類の肉の細胞と植物由来の素材を組み合わせたハイブリッド型で、食感や味が競合製品よりも牛肉に近いとしている。ノバミートによると、今回製造された人造肉は、昨年2020年に韓国の研究所が製造した大きさ17,000立方ミリメートルの人造肉のサイズを上回り、世界記録を塗り替えたとしている。

ノバミートのインスタグラムによると、人造肉の食感と味は通常に牛肉に近いとしているものの、美味しさとしては「不十分」であるとしている。ノバミートは、「人造肉メーカーの多くが同じ課題に直面しています。口に入れた時の感触や香りなど、改善するべき点はまだ多く残っています」とツイートしている。

ノバミートは、人造肉の味などを改善するため、地元のミシュランスターレストランと提携し、シェフの意見などを取り入れるとしている。

現在、地球上では年間3億4614万トンの肉が消費されていて、2030年までに44%増加すると予想されている。畜産業は、大量の植物資源と水を消費し、大量のCO2を廃棄する産業で、地球の自然環境にとってネガティブな存在であるとされている。そうした畜産業をリプレースすることを目的に、現在世界各地で人造肉メーカーが立ち上がっている。