http://www.mro-network.com/technology/metal-tool-3d-printed-zero-gravity
ドイツの研究機関のBAMが、史上初めて無重力下でのメタル3Dプリンティングに成功した。BAMは、これまでに無重力下でのセラミック3Dプリンティングに成功していた。
BAMのセラミックプロセシング・バイオマテリアルチームのジェンズ・グンスターリーダー氏によると、BAMは今年三月に航空機を使って無重力状態を発生させ、メタル3Dプリンターで超小型のスパナを作ることに成功したという。
今回の成功により、宇宙空間でのメタル3Dプリンティングの実現が近づいた。現在、宇宙空間ではNASA傘下のベンチャー企業メイド・イン・スペースが国際宇宙ステーションISSに設置した3Dプリンター「ゼロ・グラビティ」が稼働し、各種のパーツなどを製造している。一方、「ゼロ・グラビティ」が使える素材はポリマー系のプラスチック素材のみで、用途に制限があるなど課題があった。
一般的なメタル3Dプリンターは、メタルパウダーを素材にレーザーなどで焼結して造形を行う。無重力状態ではメタルパウダーが飛散するため、メタルパウダーを固定させる必要があった。BAMは特殊なポンプと窒素ガスを使ってメタルパウダーを引き寄せ、固定化することに成功したという。
BAMが今回開発したメタル3Dプリンティング技術は、今年開催されるハノーバーメッセ貿易フェアで公開される。