アメリカのベンチャー企業が3Dプリンターでロケット製造コストを90%削減へ https://techcrunch.com/2017/10/19/relativity-space-wants-to-launch-rockets-for-90-less-with-3d-printing/

アメリカのベンチャー企業のリラティビティ・スペース社が、3Dプリンターでロケット製造コストの90%削減を目指している。

同社は、3Dプリンターでロケットの主要部品を製造する事で、1回あたり打ち上げコストを1憶ドル(約110憶円)から1,000万ドル(約11憶円)に削減出来るとしている。

リラティビティ・スペース社では、独自開発した大型3Dプリンターを使い、燃料タンクを数日で、ロケットエンジンを1.5週で製造出来るとしている。ロケット本体の製造は1か月程度で出来るとしている。

リラティビティ・スペース社は別のロケットベンチャー企業のブルーオリジンとスペースX出身のティム・エリス氏とジョーダン・ヌーン氏が共同で立ち上げた。同氏らは前職での経験で、ロケット製造にかかるコストの大半は人件費で、人手を3Dプリンターに置き換える事でコストの大幅な削減が可能になる事に気付いたという。

なお、スペースXなどのロケットメーカーも、ロケットエンジンの製造などに3Dプリンターを活用しているが、リラティビティ・スペース社のようにロケットのほぼ全体を3Dプリンターで製造するケースは初と見られる。

リラティビティ・スペース社は現在、従業員14人規模で全長27メートルの大きさのロケットを製造している。現在のところ、同社は2020年にロケットの打ち上げを予定している。