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オーストリアのキッツビュールで開催されたスーパーヨット・デザイン・シンポジウム年次総会で、カナダの船舶デザイナーのグレッグ・マーシャル氏が、2030年までに3Dプリンターで大型ヨットの製造が可能になるとの見方を示した。
マーシャル氏はまた、船舶の製造に3Dプリンターを用いるメリットとして、船舶の製造に伴い排出される廃棄物の削減を第一に挙げ、現在の全体量の15%から20%の廃棄量を、2%程度にまで削減出来るとしている。
また、製造にかかる人件費も削減出来、全体的に効率の改善、製造品質の向上、複雑なデザイン、収益性の改善などが期待出来るとしている。
同氏はまた、3Dプリンターによる船舶製造で使われる素材は主にチタンで、従来の鉄製の船舶よりも軽量で、よりスピーディーな船舶が製造出来るという。
同氏はさらに、2030年までには全長6メートルの大きさの船舶がフルスケールで3Dプリンターで製造されるようになるとしている。また、全長45メートルの船舶の製造も、従来の方式で2-3年かかっていたものが、わずか90日で製造出来るようになるとしている。
船舶製造の現場では3Dプリンターの導入が静かに進んでいる。現時点でもヨットのパーツ製造などで3Dプリンターを使うケースが広がり始めている。