3Dプリント製の骨インプラントがアメリカの足関節全置換術で採用

アメリカ・ニュージャージー州のホーリーネーム医療センターが、カスタム3Dプリント骨インプラントを使用した初の手術を成功させ、整形外科患者ケアのマイルストーンを達成した。執刀医は同医療センターで足と足首の手術を専門とする外科医、ピーター・イアンヌッツィ医師で、慢性的な痛みと歩行困難を抱える患者を担当した。

この手術は、同病院の整形外科における重要な進歩であり、ホーリーネーム医療センターでは高度な画像処理によって患者の解剖学的構造を視覚的に把握できるようになった。イアヌッツィ医師はこの技術を活用し、今回の手術では3Dプリントされたチタン合金の骨と新しい足関節を患者の特定のニーズに合わせて作製した。また、同手術では患者の足の甲にある既存の骨を取り除き、3Dプリントされたインプラントに置き換える行程が採用された。

3Dプリント法の特筆すべき利点のひとつは、患者の足と足首の3次元視覚化による術前計画の改善である。この綿密な計画行程により、より正確な手術戦略が可能になり、患者の全体的な治療体験の向上に貢献することとなるのだ。

この3次元視覚化を活用し、医療チームはオーダーメイドの骨を製作し、複雑な部位を高精度で治療する。これにより、病院側は合併症のリスクを最小限に抑えるだけでなく、患者に最適な結果をもたらすことができる。この手術の成功は、整形外科医療の分野における大きな飛躍を意味し、手術のアプローチに革命をもたらし、患者の手術結果を改善する3Dプリント技術の可能性を示していると言えるだろう。

イアヌッツィ医師は、「この3D技術によって骨を複製できるようになったことは、患者のケアにおける重要なマイルストーンとなりました。私たちは外科的介入を進歩させる比類のないツールを手にし、今後より良い手術結果と生活の質の向上を患者に提供できるようになり嬉しく思います。」と述べている。