オマーンの大学発ベンチャー企業が廃油を原料に3Dプリンター用フィラメントを製造

オマーンの大学発ベンチャー企業が、廃油を原料に3Dプリンター用フィラメントを製造したとして話題になっている。オマーンのシーナス応用科学大学発のベンチャー企業Zithriは、一般家庭で捨てられる食用油の廃油を集め、3Dプリンター用フィラメントにアップサイクルすることに成功したとしている。

オマーンでは、年間1万1千トンの廃油が家庭から排出されているが、ほとんどが下水に流し込まれるなど、不適切に処理されているという。Zithriは、廃油を集めてフィラメントにアップサイクルすることで、オマーンの環境問題解決の一助になると期待している。

Zithriのプロジェクトマネージャーのシャハド・ビン・ラシッド氏は、「我々のゴールはサーキュラーエコノミーとサステナビリティを実現する高品質のフィラメントを供給することです」と説明している。

オマーンはアラビア半島東端のアラビア海とオマーン湾に面する君主制国家。アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、イエメンと隣接し、首都マスカットを中心に約448万人の人口を抱えている。国土面積は約30万9500平方キロメートルで、3165キロメートルの海岸線を有している。産業の中心は原油生産で、輸出額の76.7%を占めている。