フランスの3Dプリンティング・サービスビューローのスカルプティオと、スカルプティオの親会社でドイツの大手化学メーカーのBASFが、自動車業界用新3Dプリンティング素材をリリースした。リリースされたのはポリアミド6、サーモプラスチック・ポリウレタン、ポリプロピレンの三種類。いずれも大量生産、大型フォーマット3Dプリンティング用に開発された。
ポリアミド6は耐熱性と高い強度を持つ素材で、自動車の社内用部品などの製造に適しているとされる。自動車用部品の製造に加え、現在世界的に不足している人工呼吸器のコアパーツの製造などにも適しているとされる。
サーモプラスチック・ポリウレタンは柔軟性に優れ、インテークパイプ、ジョイント、ベローズ、ダッシュボード用パーツの製造などに適しているとされる。
ポリプロピレンは低コストが売りで、大型フォーマット3Dプリンティングに特に適しているとされる。
スカルプティオの共同創業者でCEOのクレメント・モロー氏は、「これらの新素材をリリースできることを嬉しく思います。いずれも自動車業界にさらなる機動力と開発スピードを提供することになるでしょう」とコメントしている。
スカルプティオは2009年設立。フランスとアメリカに製造拠点を有し、主に産業ユーザーに対して各種の3Dプリンティングサービスを提供している。スカルプティオは2019年にBASFに買収され、同社の子会社となった。