KLMオランダ航空が、機内サービスで回収されたペットボトルを3Dプリンター用フィラメントにリサイクルして話題になっている。
機内サービスではドリンクサービスなどで大量のペットボトルが使われるが、KLMオランダ航空はそうした大量のペットボトルを回収し、地元のリサイクル業者へ引き渡している。業者はペットボトルを3Dプリンター用フィラメントとペレットにリサイクルし、KLMオランダ航空へ納めている。
KLMオランダ航空は、主にウルチメーカーのS5プロシリーズを使い、消耗部品などの各種のパーツを製造している。同社は毎日平均1.5キログラムのフィラメントを利用しており、リサイクルフィラメントを使うことで1日あたり64.5ユーロ(約7680円)の原料コストを削減しているという。
航空機の消耗部品を3Dプリンターで製造する機運は世界的に高まっているが、機内サービスで使われたペットボトルをリサイクルし、パーツなどを3Dプリンターで製造するのはこのKLMオランダ航空のケースが世界初と見られる。世界的な環境問題への意識の高まりにより、こうした動きが他の航空会社へも波及する可能性がある。
KLMオランダ航空は1919年設立のオランダのフラッグキャリア。世界250都市に就航し、日本でも成田空港と関西空港などに就航している。