http://cornerstonemag.net/commercial-recovery-of-metals-from-coal-fly-ash/
シンガポールの南洋理工大学が、建設3Dプリンター用リサイクル素材を開発している。
南洋理工大学3Dプリンティング・シンガポールセンターの研究チームは、石炭燃焼時に発生するフライアッシュを原料にジオポリマーセメントを開発している。フライアッシュにカリウム水酸化物とカリウムケイ酸塩を混合する事で、ポートランドセメントのようなジオポリマーが生成出来たとしている。
石炭を燃料にする火力発電所では、石炭燃焼時に大量の灰が排出される。フライアッシュは、燃焼ガスと共に生成される球状の粒子で、かつては産業廃棄物として廃棄されていた。フライアッシュはセメントと相性が良いため、最近はフライアッシュを回収して工業原料として活用するケースが増えてきた。
フライアッシュは大量に放出され、アメリカだけで年間7,110万トンものフライアッシュが回収されている。排出されるフライアッシュの約半分が、レンガ、土壌用スタビライザーなどにリサイクルされるという。
建設3Dプリンターは現在世界中で普及が始まっている。ほとんどの建設3Dプリンターはファイバーなどを混ぜたコンクリートを素材にしているが、リサイクル素材を活用する事でコスト削減などが期待出来る。