ULが二年間に渡る3Dプリンターの安全性試験の結果を公表 https://en.wikipedia.org/wiki/UL_(safety_organization)

アメリカで開催された3Dプリンティング安全科学サミットで、UL(Underwriters Laboratories、安全機関)が二年間に渡る3Dプリンターの安全性試験の結果を公表した。

試験は3Dプリンティング時に発生する超微細物質や揮発性物質が人体に与える影響を調べたもの。FDM方式の3Dプリンターの素材として一般的に使われているABS、PLAなどのポリマー系素材が対象となった。

結果として、スチレン、カプロラクタム、ラクチドを含む50種類の揮発性物質が3Dプリンティング時に発生することがわかった。

3Dプリンティングでナノ粒子サイズの超微細物質や揮発性物質が生じ、人に臭いや刺激などを与え、短期または長期に渡る健康被害の可能性があるとしている。一方で、それらの物質への露出レベルは一般的に低く、また完全なリスク検証も行われていないとしている。

ULは、予防的措置として、外気と通じた空気循環システムで3Dプリンターを囲い込むことを推奨している。

ULは、今後さらに他の種類のフィラメントの安全性も試験するとしている。

ULは1894年設立のアメリカの企業。トーマス・エジソンの時代から電気製品などの試験を行い、UL認証マークで世界的に知られている。