OLOのキックスターターキャンペーンが中止

スマートフォンベースの小型DLP3Dプリンター「OLO」のキックスターターキャンペーンが中止に追い込まれた。イタリア人デザイナーフィリッポ・モローニとピエトロ・ガブリエレが立ち上げたOLO3Dは、2016年1月に「OLO」のキックスターターキャンペーンを立ち上げ、1台99ドルで出資を求めていた。

スマートフォンを光源に光造形プリンティングを行うというアイデアは世界中の3Dプリンターマニアを中心に支持され、全世界の16,180人のバッカーから2万3218ドル(約2億8839万円)もの資金を集めていた。しかし、当初の出荷予定日を過ぎても製品は出荷されず、その後数回出荷予定が発表されたが、現在に至るまで実現していない。

OLO3Dに近い関係者によると、OLO3Dは経営が実質的に破綻状態にあり、キャッシュフローも枯渇している状態だという。破産の申し立てなどは行われていないものの、会社の運営は完全にストップしているという。

OLOのキックスターターキャンペーンのページでは、バッカー向けにキャンペーンの終了を告げるメッセージが掲載されている。同ページには、バッカーから返金を求めるコメントが1万件以上掲載されている。

キックスターターで多額の資金を集めて破綻したプロジェクトは、過去にも数回発生している。小型デスクトップ3Dプリンター「TIKO」開発プロジェクトも、16,538人のバッカーから290万ドル(約3億1900万円)もの資金を集めたものの、破綻して終了している。