フランスの医療3Dプリンティング・スタートアップ企業のラティス・メディカル(Lattice Medical)が、4300万ユーロ(約76億1100万円)の資金調達に成功した。ラティス・メディカルは2022年に800万ユーロ(約14億1600万円)、2024年に600万ユーロ(約10億6200万円)の資金を調達しており、今回の資金調達はそれらを規模的に大きく上回るものとなる。
ラティス・メディカルのジュリエン・ペイエンCEOは、「今回の資金調達はラティス・メディカルにとって本当の意味でのターニングポイントになります。これにより、がん治療後の細胞再生医療を実現するという我々のミッションを追求することが可能になります。また、がん患者のクオリティ・オブ・ライフ向上のためにも大きな貢献をすることができるようになるでしょう」とコメントしている。
ラティス・メディカルは、乳がん患者を対象にした、がん摘出手術後に使う乳房レプリカを3Dプリンターで製造している。WHOの推計によると、現在全世界で毎年200万人が新たに乳がんに罹患している。乳がんは、最も多くの女性を死に至らしめるがん種となっている。
乳がんの主な治療法には、手術、放射線治療、薬物療法などがあるが、ある程度進行したがんについては手術でがんを取り除くことが行われている。

