アメリカの大手代替肉メーカーでNASDAQ上場のビヨンド・ミートの株価が、3ドル台に高騰した。アメリカ現地時間の2025年10月20日、それまでに一株0.52ドルにまで下落したビヨンド・ミートの株価は20日の取引開始直後より値を上げ始め、20日の終値で3.62ドルまで値上がりした。
ある市場関係者は、ビヨンド・ミートが最新のプレスリリースで発表した大手スーパーマーケットチェーンのウォルマートのビヨンド・ミート製品の取扱い拡大のニュースの影響などが株価高騰に繋がったと説明している。
一方、ビヨンド・ミートは、保有する12億ドル(約1800億円)相当の長期負債を1億1700株の株式に転換するデット・フォー・エクイティ・スワップを行うと発表しており、それが実施された際にあらためて株価に大きな影響を与えると予想されている。
ビヨンド・ミートの本拠地、ロサンゼルスの地元紙ロサンゼルスタイムズは、ビヨンド・ミートの業績が慢性的な赤字体質であるとした上で、同社の業績低迷にはアメリカの代替肉市場全体の規模縮小が影響している点も指摘している。アメリカの食品業界専門市場調査会社のグッド・フーズ・インスティテュートは、昨年2024年度のアメリカの代替肉市場は前年比で18%縮小し、11億7000万ドル(約1766億円)規模になったとしている。