スペインの投資ファンドが、破産を申し立てて経営破綻したスペインの3DプリンターメーカーのBCN3Dを買収するとスペイン現地メディアが報じている。報道によると、スペイン・リェイダ地区に拠点を置く投資ファンドのクァンタムは、BCN3Dの資産と事業を引き継ぎ、事実上買収する。譲渡される資産にはBCN3Dのリェイダ・プロダクションセンターも含まれている。買収金額や条件などの詳細については明らかにされていない。
BCN3Dは2011年にカタルーニャ工科大学発の学内ベンチャーとして誕生し、主にFDM方式の3Dプリンターメーカーとしてアディティブ・マニュファクチャリング業界でプレゼンスを拡大してきた。同社のユーザーには、BMW、日産スペイン、NASA、ルイヴィトン、マサチューセッツ工科大学などが含まれ、相応の顧客基盤を確立していた。
クァンタム買収後も、BCN3Dは同じ商号で事業を継続するものと見られる。BCN3D3Dは自社ウェブサイトで、「クァンタムのサポートにより、チームメンバーを含めた会社の存続が可能になりました。新生BCN3Dは、よりリーンでよりアジャイルに、3Dプリンティングソルーションの提供に努めてまいります」とコメントしている。