ヴォクセルジェットが企業再生手続きを開始

ドイツのラージフォーマット3Dプリンターメーカーで、今年2025年5月にドイツの法的企業再生手続きのStaRUG法を申請したヴォクセルジェットが、企業再生手続きを開始した。ドイツ現地メディアの報道によると、4月に開催されたヴォクセルジェットの株主総会はヴォクセルジェットのアメリカの投資ファンドANZUパートナーズへの事業譲渡を否認したものの、現時点までにStaRUG法による企業再生手続きを開始したとしている。

現地メディアは、ヴォクセルジェットが既存債務の取扱などにつき、引き続きANZUパートナーズと交渉していると報じている。ANZUパートナーズとヴォクセルジェットは、2023年に総額1740万ドル(約25億2300万円)の金銭消費貸借契約を締結している。

現時点では、ANZUパートナーズがヴォクセルジェットに対する既存債務のうち、350万ユーロ(約5億7750万円)相当の債務を帳消しにする一方で、既存株式を償却して新株を発行するスキームなどが議論されているという。

ヴォクセルジェットは、1999年にミュンヘン技術大学発のスピンオフベンチャー企業として誕生したラージフォーマット3Dプリンターメーカー。砂型造形用大型3Dプリンターなどを製造しているほか、自社の3Dプリンターを使ったオンデマンド3Dプリンティングサービスなどを提供していた。