アイロボットが「事業継続に疑義」を表明

ロボット掃除機「ルンバ」のメーカーでNASDAQ上場のアイロボットが、「事業継続(ゴーイングコンサーン)に疑義」があると表明した。アメリカ現地時間の2025年3月12日に発表された声明によると、アイロボットは自社の事業が「マクロ経済環境と関税関連の先行き不透明感」などの要因により低迷し、ゴーイングコンサーンが確保できる見通しが立たないとしている。

同日に発表されたアイロボットの2024年度第3四半期決算では、売上高1億7200万ドル(約258億円)で、前年同期比で44%の大幅なマイナスとなった。GAAP(米国標準会計基準)ベースの営業収支は6100万ドル(約91億5000万円)の赤字で、前年同期の5220万ドル(約78億3000万円)から悪化した。

「事業継続の疑義」ならびに2024年度第4四半期決算の発表を受け、NASDAQで取引されている同社の株は一時前日比で42%下落し、3.63ドルへ値下がりした。取引期間中では2005年11月の上場以来最大の値下がりとなった。

アイロボットを巡っては、通販大手アマゾンが14億ドルでの買収計画を発表、その後断念した経緯がある。

アイロボットは声明で「消費者需要のみならず競争、マクロ経済状況、関税政策といった潜在的要因ゆえに、新製品投入が成功する保証はない」ともコメントしている。