ナノ・ディメンションの暫定CEOにジュリエン・レダーマン氏が就任

カナダの有力投資企業で筆頭株主のマーチンソンとの経営内紛が続くイスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーのナノ・ディメンションの暫定CEOにジュリエン・レダーマン氏が就任した。同日に取締役を辞任した現行CEOのヨアヴ・スターンの後任として即日就任した。

レダーマン氏は2021年にナノ・ディメンションへ入社し、同社のコーポレートディベロップメント担当副社長として市場開拓などの業務を担当してきた。同氏はネット流通大手Amazonや大手金融機関ゴールドマンサックスなどでもビジネスディベロップメントの業務を担当してきた。

ナノ・ディメンションの取締役会は、引き続ぎ恒久CEOのサーチを継続するとしているものの、当面はレダーマン氏にCEOの職務を任せると表明している。

ナノ・ディメンションでは経営方針などを巡って内紛が激化している。昨年2024年12月に開催された取締役会では、長らく常勤取締役を務めていた取締役五名が辞任し、マーチンソンが推した取締役四名だけによる構成になるなど異例の事態を迎えていた。ナノ・ディメンションの取締役会は、大型M&Aなどに経営拡大を依存するヨアヴ・スターンCEOの経営方針に否定的な姿勢を取り続けていた。