ドイツの大手化学メーカーBASF傘下の3DプリンティングサービスビューローのフォーワードAM(アディティブ・マニュファクチャリング)が経営破綻したと報じられている。ドイツ現地メディアの報道によると、フォーワードAMは今月2024年11月21日にドイツのハイデルベルグ地方裁判所に「経営破綻手続」の申請を行い、事実上経営破綻したという。
フォーワードAMが経営破綻手続を申請したという情報はSNSを通じで広がり、ドイツのアディティブ・マニュファクチャリング業界関係者を驚かせていた。
ドイツの法律では、経営破綻した企業については、投資家などの第三者の関与による経営再建を目指すか、資産などの売却による流動化の、いずれかの選択肢がとられるとしている。フォーワードAMが今後、どのようなオプションをとるかについてはこれまでに明らかにされていない。
BASFは、傘下のBASFフォーワードAMを通じて、2017年頃より産業用3Dプリンターユーザーを対象にエンジニアリングプラスチックなどの高機能素材の提供を始め、アディティブ・マニュファクチャリング関連ビジネスに参入していた。一方、フォーワードAMは、今年2024年7月に親会社のBASFから経営陣が株式を買い取り、MBO(経営陣による自社の買収)による独立を果たしたばかりだった。