スイスのSLS3Dプリンターメーカーが事業を停止

スイスのSLS3Dプリンターメーカーが事業を停止した。事業を停止したのはスイスのシントラテック(Sintratec)社。スイスの裁判所に申し立てていた破産申請が受理され、即日で事業停止となった。これまでのところ、負債総額や債権者リストなどは明らかにされていない。

シントラテックは、SLS3Dプリンターの黎明期からSLS3Dプリンター製造キットを販売し、SLS3Dプリンターの世界的な普及を牽引してきた。シントラテックは、SLS3Dプリンターコミュニティの中では老舗企業として知られている。

シントラテックのドミニク・ソレニッキCEOは、「会社を閉鎖するという決断は重苦しく、我々のこれまでの成功に影を落とす辛いものでした。会社を存続させるためのファイナンスには失敗しましたが、我が社の経営破綻は、現在の3Dプリンター業界とキャピタルマーケットの現実を如実に現わすものです。これまでの長きに渡って続いてきたビジネスで、多くの人脈をつくり、シントラテックを現実に活かすことができました。これまでにいただいた多くのサポートやコラボレーションに感謝しています」とコメントしている。

シントラテックは2014年設立。スイスのETHチューリッヒ大学の学生らが中心になって立ち上げた大学発スタートアップ企業。2014年からSLS3Dプリンター製造キット「シントラテック・キット」を販売していた。