サンフランシスコに拠点を置くマニュファクチャリング系スタートアップ企業のFictivが、3500万ドル(約36億7500万円)の資金調達に成功した。出資したのはベンチャーキャピタルの40ノース・ベンチャーズを筆頭とする投資グループ。日本の三井住友銀行グループや、アメリカの製造業大手ハネウェルなども含まれている。バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。今回の資金調達により、同社が調達した資金の総額は9200万ドル(約96億6000万円)となった。
出資したハネウェルのベンチャーキャピタル投資担当役員のカマル・ヴァサグリ氏は、「製造業の産業セクターにおいては、デジタルトランスフォーメーションの余地が相当残されています。Fictivのデジタル・エコシステムは、ハネウェルを含むメーカーのデジタルトランスフォーメーションを実現するプラットフォームとして機能しています。Fictivは、未来の製造業をまさに作りつつあります」とコメントしている。
Fictivは、スタンフォード大学で機械工学を専攻したデーブ・エヴァンズ氏が2013年に設立したスタートアップ企業。「製造業のオンデマンドプラットフォーム」構築を目標に、「製造業におけるアマゾン・ウェブ・サービス」の実現を目指している。特に自動車、医療機器、ロボティクス、航空宇宙などの産業セクターにフォーカスし、各種のマニュファクチャリング・プラットフォームを提供している。同社には、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も投資している。