ドイツのハイエンドメタル3Dプリンターメーカー、SLMソルーションズのメダー・ハジャーCEOが、今月末付で辞任する。辞任の理由として家庭の事情を挙げているが、具体的な詳細は明らかにされていない。GE出身のハジャー氏は2019年7月にSLMソルーションズのCEOに就任、同社の事業再建を率いてきていた。ハジャー氏のCEO辞任の申入れを、SLMソルーションズの取締役会は全員一致で承認した。
ハジャー氏の後任には、現在COOを務めているサム・オリアリー氏が就任する。オリアリー氏は2019年12月にSLMソルーションズに入社、主力製品のNXG XII600シリーズの開発などを担当している。
オリアリー氏のCEO就任について、SLMソルーションズのトーマス・シュウェッペ会長は、「サムは入社直後からSLMソルーションズ再建の主力パートナーとして働いてくれています。従業員と顧客からの信頼も厚く、業界リーダーの一人としても注目されています。SLMソルーションズを次のレベルへ成長させるための最適の人物です」とコメントしている。
SLMソルーションズを巡っては、アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェット率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイが買収を検討しているという情報が流れるなど、流動的な状況になっている。ある関係者は、SLMソルーションズの今後の展開については当面注視する必要があると説明している。