ニューヨーク証券取引所で取引されているスリーディーシステムズの株価が高騰している。昨年末10.48ドルで取引を終えた同社株価は今年に入ってから値上がりし、現地時間の先週木曜日14日に32.01ドルまで上昇した。今週に入ってやや値を下げたものの、28.25ドルと高値を維持している。
スリーディーシステムズは、今月7日に保有していた3DソフトウェアメーカーのシマトロンとギブズCAMを売却すると発表したが、発表直後に株価が84.5%上昇した。売却により、同社はおよそ6420万ドル(約67億4100万円)の売却益を手にしている。
スリーディーシステムズは先日、2020年度第四四半期決算の見通しも発表している。それによると、同期間中の売上高は1億7千万ドル(約178億円)から1億7600万ドル(約184億8000万円)で、非GAAP(米国一般会計基準)ベースの営業利益を1100万ドル(約11億5500万円)から1900万ドル(約19億9500万円程度と見込んでいる。
あるアナリストは、スリーディーシステムズの3Dプリンターは、航空宇宙、自動車、医療、歯科医療などの産業セクターで多く使われていて、特に新型コロナウィルスのパンデミックの収束後、需要の伸びが期待できるとしている。同社の株価は短期的には価格の変動が予想されるものの、中長期的には「買い」であるとしている。