先月2020年12月にニューヨーク証券取引所に上場を果たしたデスクトップ・メタルの株価が高値を維持している。特別目的被買収会社(Special Purpose Acquisition Company (SPAC) )のTrine社との合併により上場したデスクトップ・メタルの株価は、買収後初日の初取引価格の12.80ドルから上昇し、一時は24.77ドルの高値を付けた。クリスマス前の23日にも21.30ドルへ上昇し、その後17.20ドルに値を戻している。
2020年12月は、12月9日に料理宅配大手ドアダッシュがニューヨーク証券取引所に、翌10日に宿泊マッチングサービス大手のエアビーアンドビーがNASDAQに上場を果たしている。ある証券アナリストは、ドアダッシュとエアビーアンドビーという二つの大型IPOのトレンドの好影響をデスクトップ・メタルのIPOも受けていると分析している。
アメリカの株式市場では、SPACを使ったIPOの件数が増加しており、直近ではIPO全体の40%がSAPACを使っているとされている。
自社のIPOについて、デスクトップ・メタルのリック・フュロップCEOは、「アディティブ・マニュファクチャリング業界は、業界全体の転換点にいると思います。転換点としてのIPOを受けて、デスクトップ・メタルは業界の先駆者としての役割を果たしてゆきたいと思います」とコメントしている。