マサチューセッツ州ボストンに拠点を置く3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルが、現地時間の12月8日、ニューヨーク証券取引所へ上場した。SPAC(Special Purpose Acquisition Company、被買収目的特別会社)を使った上場で、デスクトップメタルがSPACのトライン・アクイジション・コーポレーションを買収する形で上場する。
今回の上場により、デスクトップメタルは5億8千万ドル(約609億円)相当のキャッシュを手にすることになる。また、上場日取引終了時点の同社の時価総額は25億ドル(約2625億円)となった。
自社の上場について、デスクトップメタルの共同創業者でCEOのリック・フュロップ氏は、「上場する前にファイナンスのスキームはほぼ出来ていました。上場により、非有機的な機会を追求し、我々の有機的な成長を継続することが可能になります。我々のビジネスを拡大し、より大きな経営の自由度を獲得できる大きなチャンスになります」とコメントしている。
デスクトップ・メタルのデスクトップメタル・プロダクションシステムは、シングル・パス・ジェッティング方式を採用し、一般的なSLS方式のメタル3Dプリンターの約100倍のスピードで造形する事が可能としている。
デスクトップ・メタルはマサチューセッツ工科大学の関係者らが2015年に設立したスタートアップ企業。同社へは、これまでにグーグル、GE、BMW、ストラタシスなどが9,700万ドル(約106億円)の資金を投資している。