シカゴに拠点を置く医療系スタートアップ企業のディメンション・インクスが、317万ドル(約3億3285万円)の資金調達に成功した。同社のシードファイナンスに参加したのは、アーリーステージの医療系ベンチャー投資に特化したベンチャーキャピタルのKdTベンチャーズ。バリュエーションなどの投資の条件については明らかにされていない。ディメンション・インクスは、調達した資金を同社製品のFDA(米国食品医薬品局)の承認申請などに使うとしている。
ディメンション・インクスは2017年に、シカゴの名門大学ノースウェスタン大学のスピンアウト企業として設立された。同社は3Dプリンターを使い、整形外科用組織修復インプラントなどを製造している。同社はエモリー大学、フィラデルフィア子供病院、カーネギーメロン大学、シンガポール南洋工科大学などと提携し、製品の研究開発を行っている。
ディメンション・インクスはまた、調達した資金を顔面修復用インプラントや歯科手術用インプラントの製造にも投じるとしている。
KdTベンチャーズのフィル・グレイェスキ会長は、「ディメンション・インクスは医療3Dプリンティング用素材のスペシャリストです。製品の商品化と認証承認へのアプローチはエレガントで実務的です。再生医療の世界において、彼らの製品とプラットフォームは、画期的に重要な役割を果たすでしょう」とコメントしている。