アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシス創業者でFDM方式の3Dプリンターの発明者のスコット・クランプが、年内にも引退するという情報が流れている。著名3Dプリンターコンサルタントのテリー・ウォーラーズが自身のツイッターで明らかにした。
テリー・ウォーラーズが今月投じた投稿によると、クランプ氏はストラタシスのチーフ・イノベーション・オフィサーの地位を辞し、同社のテクノロジー・アドバイザーとして非常勤のポジションに移行しているという。同氏はストラタシスの取締役会長も務めているが、年内にも退任する意向だとしている。
スコット・クランプは、自宅の庭で娘のためにグルーガンで玩具のカエルを作っていた時にFDM方式の3Dプリンターの原理を発案、1989年に特許出願するとともに妻のリサ・トランプとともにストラタシスを設立した。ストラタシスは1992年に世界初のFDM方式の3Dプリンター「3Dモデラー」をリリースし、モノづくりにおける3Dプリンティングの歴史の幕を開けた。
2013年にはイスラエルの3Dプリンターメーカーのオブジェットと合併し、時価総額30億ドルの新ストラタシスを誕生させた。オブジェットとの合併により、クランプは創業時より務めていたCEOの職を辞し、新ストラタシスの取締役会長に就任した。ストラタシスはまた、デスクトップ3Dプリンターメーカーのメーカーボット・インダストリーズもM&Aにより傘下に収めている。