シカゴに拠点を置く3Dプリンティングビューロー・ファブラボ運営のmHUBが、ハードテックスタートアップ専門インキュベータープログラムを開始する。プログラムの実施期間は6カ月間で、スタートアップ企業は自社株式の5%をmHUBに譲渡する見返りに75,000ドル(約795万円)のキャッシュと56,750ドル(約601万円)の開発資金をそれぞれ受け取る。
プログラムは6つのセクターで実施され、最初のセクターはIIOT(Industrial Internet of Things)。ロボティクス、オートメーション、エンジニアリングなどの20の専門家で構成される審査団がプログラム対象者を選出する。
mHUBは、2017年の設立からわずか三年で900点以上の新製品をファブラボから生み出し、1億ドル以上の売上と1328人の雇用を生み出している。同社のファブラボには各種の3Dプリンターなどのアディティブ・マニュファクチャリング機器が設置され、多くのスタートアップ企業がそれらを使って各種のモノづくりに取り組んでいる。
インキュベータープログラムはアメリカで盛んに行われているベンチャー育成システムで、アクセラレーターがスタートアップ企業にシードマネーを供給し、ビジネスが発芽した段階でエクジットしてキャピタルゲインを得る仕組み。アメリカの著名アクセラレーターのYコンビネーターは、これまでにUber、AirB&B、GitHubなどの有望ベンチャー企業をインキュベータープログラムで育成している。