アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが、2020年度第一四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は1億3470万ドル(約148億1700万円)で、前年同月比で11.4%減少した。新型コロナウィルスの感染拡大による経済活動の低迷が、直接数字に影響したものと見られる。
売上の内訳は、3Dプリンター製品売上が7880万ドル(約86億6800万円)で、前年同月比で13.5%減少した。また、サービス関連売上が5590万ドル(約61億4900万円)で、前年同月比で6.3%減少した。
ユーザーの産業セクターでは、航空宇宙、自動車、ヘルスケアなどの大口ユーザーの産業セクターの売上が総じて低下した。
スリーディーシステムズの社長兼CEOのヴィオメッシュ・ジョシ氏は、「COVID-19は、全世界の人々
にとって未だかつてない脅威となっています。我々は我々の顧客とパートナーに、3Dプリンティングとともに一緒に乗り越えようと呼びかけています。すでに3Dプリンターで人工呼吸器、PPE、検査用スワブを製造し始めているという報告を受けています。また、この予測不能な環境に対応するため、コスト削減とキャッシュ蓄積を進め、市場が再開されたときに直ちに行動できる体制を整える予定です」とコメントしている。
アメリカの新型コロナウィルスの感染拡大は3月から本格化しており、業界関係者の中には、新型コロナウィルスの感染拡大の業績への影響は第二四半期から顕著になると予想する向きもある。