ロケット開発ベンチャー企業のリラティビティ・スペースのロングビーチ・ヘッドクォーターが稼働を開始した。新ヘッドクォーターはリラティビティ・スペースのビジネスオペレーション拠点となる他、同社の3Dプリントロケットの製造も行われる。
新ヘッドクォーターの稼働開始について、カリフォルニア州選出上院議員のレナ・ゴンザレス氏は、「ロングビーチは、航空宇宙産業のリーダーであり続けてきた誇るべき歴史があります。そして今や、ロングビーチは宇宙産業の最先端に位置することになりました。我々のコミュニティにリラティビティ・スペースが合流してくれたことを歓迎し、革新的なテック企業としてさらに成長することを期待しています」とコメントしている。
新ヘッドクォーターは12万平方フィート(約3372坪)の大きさで、高さ36フィート(約11メートル)の製造工場では、リラティビティ・スペースの3Dプリントロケット・テラン1号の製造が行われる。新ヘッドクォーター全体では、約300人の従業員が勤務する予定。
リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で組み立てられているとしている。同社のテラン1号は60日程度で3Dプリントでき、打ち上げコストはわずか1000万ドル(約11億円)程度だとしている。
リラティビティ・スペース社は別のロケットベンチャー企業のブルーオリジンとスペースX出身のティム・エリス氏とジョーダン・ヌーン氏が2016年に共同で立ち上げた。同社に対してはベンチャーキャピタルなどがこれまでに4,500万ドル(約47億円)を出資している。