米カリフォルニア州バークレーに拠点を置く細胞農業のスタートアップ企業のメンフィス・ミートが、1億6100万ドル(約177億円)の資金調達に成功した。これにより、同社が調達した資金の総額は1億8000万ドル(約198億円)となった。
投資したのは日本のソフトバンク・グループを含む複数の機関投資家。著名実業家のリチャード・ブランソンやビル・ゲーツも含まれているという。
メンフィス・ミートは、セル・ベースド・ミートと呼ばれる、培養細胞を素材にするバイオ3Dプリンターを製造している。
資金調達について、メンフィス・ミートの共同創業者でCEOのユマ・ヴァレティ氏は、「我々のビッグテントに新たな投資家を受け入れることにエキサイトしています。メンフィス・ミートは、世界中の家庭で消費される肉の在り方を根本から変えようとしています。セル・ベースド・ミートは、世界的な人口増加の問題に対する解決策であり、肉食という文化と地球そのものを守るソルーションになります」とコメントしている。
細胞農業(Cellular Agriculture)とは、本来は動物や植物から収穫される産物を特定の細胞を培養することで生産する農業のこと。メンフィス・ミートは、2016年に世界で初めて培養肉のミートボールの製造に成功している。同社は翌年2017年に、培養肉の鶏肉の製造にも成功している。