HPが現在アメリカのシカゴで開催されているIMTS(International Manufacturing Technology Show)2022で、新たに開発したメタルジェットS1003Dプリンターを公開して話題になっている。
メタルジェットS1003Dプリンターは造形サイズ430 X 430 X 200mmの造形サイズのパウダーベッドにサーマルインクジェット・プリントヘッドからドロップレットを噴射して造形するタイプのメタル3Dプリンター。2017年に製品コンセプトを発表していらい、4年以上の時間をかけて開発された。ボクセルレベルで1200×1200dpiという3Dプリンティング精度を実現している。
メタルジェットS1003Dプリンターは、一般的なSLS方式のメタル3Dプリンターで使われる球形メタルパウダーではなく、メタル・インジェクションモールディング素材を使う。HPのグローバルヘッドのラモン・パスター氏によると、一般的なSLS方式のメタル3Dプリンターよりも製造コストを20%から33%程度削減できるという。
パスター氏はメタルジェットS1003Dプリンターについて、「パーツづくりをスケールに、経済的に行うことが可能になります。トータルな所有コストを下げることにフォーカスして開発されました。それがユーザーのスケールプロダクションを可能にする重要なポイントになります」と説明している。