アイダホ大学の研究チームが木材廃材を使った建設3Dプリンター開発プロジェクトを開始

アイダホ大学の研究チームが、木材廃材を使った建設3Dプリンター開発プロジェクトを開始して現地の話題になっている。アイダホ大学の発表によると、プロジェクトはアメリカ国立科学基金から400万ドル(4億5600万円)の助成金を受けて行われるもので、2025年までに実際に現場で稼働できる建設3Dプリンターの開発を目指すとしている。

現在アメリカを含む世界各国で普及が進む建設3Dプリンターの多くは、コンクリートを素材に住宅などを3Dプリントするタイプのものがほとんど。ある専門家によると、コンクリート自体はサステナブルとは言い難く、コンクリートの生産で全世界の温室効果ガスの8%を排出しているという。一方、アイダホ大学の研究チームが開発を目指しているのは、木材廃材にバインダーを混ぜて素材として活用する、バインダージェット方式の大型3Dプリンターのような形状になるという。

アイダホ州では現在、住宅不足解消を目的に州内で建設ラッシュが続いている。その結果、建設現場から大量の木材廃材が排出され、その処理などが問題になっているという。関係者は、アイダホ大学が開発する建設3Dプリンターが州内の木材廃材問題解決に役立つと期待している。