1.FDM方式の3Dプリンター用素材が多様化へ
2020年は、いわゆるFDM方式(ME方式:材料押出法)の3Dプリンター用素材が多様化する一年になるだろう。PEEK、PESU、PSU、PEKなどのスーパーエンジニアリングプラスチック系素材に加え、ナイロン系フィラメント、カーボンファイバー配合フィラメント、フレキシブル・フィラメント、TPUフィラメント、PETGフィラメントなどの高機能フィラメントが数多くリリースされるだろう。素材の多様化とともにフィラメントの価格が低下し、ユーザーの需要を刺激するだろう。
素材の多様化とともに、主要3Dプリンターメーカーによる素材のオープン化が進むだろう。素材のオープン化とは、自社の3Dプリンターで使える素材を限定せず、ユーザーに他社・サードパーティ製の素材を使わせるスタンスのことだが、3Dプリンターの素材のオープン化のトレンドが加速する年になるだろう。
2.3Dプリンティング技術の業界特化が加速
今年はまた、3Dプリンティング技術の業界特化が加速する一年となるだろう。3Dプリンティング技術は、すでに航空宇宙、自動車、医療、歯科医療、コンスーマーグッズなどの業界において特化し、最適化しながら進化を続けているが、今年はさらに拍車がかかると予想する。
コンスーマーグッズの領域では、スニーカーやフットウェア用インソールなどを3Dプリンターで製造するのが一般的になりつつあるが、3Dプリンティング技術の向上により、最終製品を3Dプリンターで製造するケースがさらに一般的になるだろう。