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オランダの3Dプリンターメーカーのトラクタス3Dが、エンジニアリングプラスチック用3Dプリンター「T850P3Dプリンター」をリリースする。
T850P3Dプリンターはヒートチェンバーで覆われたタイプのデルタ型3Dプリンターで、チェンバー内の温度を最大65℃まで加熱できる。また、ビルドプレートも最大175℃まで加熱できる。エクストルーダーは最大450℃まで加熱可能。
利用可能な素材はPEEK、カーボンPEEK、PEEKQ、ULTEMなどの高機能エンジニアリングプラスチックに加え、一般的なPLAやPETGなども利用できるとしている。
T850P3Dプリンターのリリースについて、トラクタス3Dのマウリッツ・ブロック・コマーシャルディレクターは、「PEEKなどの素材は、ほとんど鉄と変わらない耐久性や耐熱性、耐薬品性を有しています。我が社の顧客はPEEKの生物的適合性などを含む特性を活かし、医療機器などの製造に活用し始めています」とコメントしている。
PEEKなどのエンジニアリングプラスチックを扱える3Dプリンターは、国内外でリリースが相次いでいる。国内でも合同会社ニンジャボットが高温エクストルーダーを備えたエンジニアリングプラスチック専用3Dプリンターをリリースしている。
PEEKはポリエーテルエーテルケトン(Polyether ether ketone)の略称で、熱可塑性エンジニアリングプラスチックの一種。衝撃特性にも優れ、濃硫酸、濃硝酸、飽和塩素水以外には浸食されない耐薬品性を持つ。自動車のエンジン部品や半導体製造装置、食品加工装置の部品などに利用されている。