オマーンで3Dプリントモスク建設プロジェクトが開始され、現地で話題になっている。現地メディアの報道によると、オマーンのサララで始まったプロジェクトは大型建設3Dプリンターを使って平屋建ての大型モスクを建設するもので、地元の建設会社アディ・アーティテクトとセメント資材会社イノテック・オマーンが主導している。
関係者によると、モスクのデザインはオマーンの伝統的な文化アイデンティティを反映するとともに、イノベーティブでサステナブルな機能を追求するものになっている。イノテック・オマーンによると、建設3Dプリンターで活用することで建設コストを最大で30%削減し、同時に建設廃材の排出量を最大60%削減できるとしている。
モスクの周囲はグリーンスペースで覆われ、歩道や憩いのスペースなどが用意されるとしている。また、モスクは塩害に強い外装が施され、沿岸部特有の気候に対応している。
オマーンは中東のアラビア半島東端に位置する国家で、人口510万人の君主制国家。1970年頃まで鎖国政策が行われ経済が停滞していたが、開国を進めた結果国内経済は大きな成長を遂げた。主な産業は原油生産と天然ガスの生産。他にクロム鉱石、金、銀なども産出している。