バージニア大学の研究チームがセルロースナノファイバーを建設3Dプリンティングに活用する論文を発表

バージニア大学の研究チームが、セルロースナノファイバーを建設3Dプリンティングに活用する論文を発表して話題になっている。バージニア大学エンジニアリング・先端科学学部の研究チームは、セルロースナノファイバーをコンクリートに混ぜ合わせることで、一般的なコンクリートよりも軽量で強度に優れた建設3Dプリント用資材が作れるとしている。同研究の内容は、セメント・コンクリート学会季刊誌の2024年9月号に掲載される。

研究チームを率いたバージニア大学のオスマン・オズブルト教授は、「今回、建設3Dプリンティングの精度と各種の技術的なメリットが確認できましたが、セルロースナノファイバーを建設3Dプリンティング用資材として活用することで、従来よりもレジリアントでエコフレンドリーな住宅建設を可能にする日が近い将来にやってくるでしょう。資材ミックスは吐出のコンディションも良く、乾燥すれば強固な性質を発揮します」とコメントしている。

セルロースナノファイバー(CNF)は、化学的処理により木材から抽出された名のサイズの繊維状物質で、強度や軽量性、待望調整に優れた物質。これまでに自動車、家電、住宅・建材などへ活用され、今後さらなる普及が見込まれている。木材などのバイオマスから得られる繊維を、1ミクロンの数百分の一以下のナノレベルにまで高度にナノ化して製造される。