米テキサス州に拠点を置く建設3DプリンターメーカーのICONが、3500万ドル(約37億1千万円)の資金調達に成功した。出資したのはベンチャーキャピタルのモダーン・ベンチャーズを筆頭とする投資シンジケート。シンジケートにはシティグループ、ヴァルカン・キャピタル、CAZインベストメンツなどが含まれる。今回の資金調達により、ICONが調達した資金の総額は4400万ドル(約46億6400万円)となった。なお、バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。
ICONは、最大2000平方フィート(約56.2坪)の大きさの建物を建設できる建設3Dプリンター「ヴァルカンⅡ」を製造している。同社はこれまでに、メキシコとの国境沿いの街に50件の3Dプリント住宅を建設し、地元の低所得層住民に提供している。
同社が建設する一般的な3Dプリント住宅は350平方フィート(約32.51平方メートル)の大きさで、価格は11万5千ドル(約1219万円)。電気設備、ドア、窓などは手作業で設置される。
ICONのジェイソン・バラードCEO兼共同創業者は、「ICONのミッションは住宅建設と建設業全体に新たなアプローチを提供し、手頃で個性的な住宅を世界中の人に提供することです。我々は今、世界的な住宅不足の中におり、従来のアプローチ方法では解決できない状況にいます。ICONをサポートしてくれる多くの人や企業とともに、建設業のパラダイムシフトを導いて行きたいと思います」とコメントしている。