ドイツ初の3Dプリント住宅が完成し、現地の話題になっている。ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ベッカムに立てられた3Dプリント住宅は二階建ての80平方メートルの大きさで、デンマークのCOBOD建設3Dプリンターが使われた。実際の建設の前にはミュンヘン大学で事前テストが実施されたという。素材に使われたコンクリートは、地元のハイデルベルク・セメント社が提供した。
プロジェクトにはノルトライン=ヴェストファーレン州政府も協賛している。ノルトライン=ヴェストファーレン州地域担当部長のイナ・シャーレンバッハ氏は、「デジタル、ダイナミック、レディトゥプリントの三つが建設業の未来のキーワードです。我が州でドイツ初の3Dプリント住宅が建設されたことを大変誇りに思います。ノルトライン=ヴェストファーレン政府は、建設業におけるイノベーションエンジンとなる建設プリンティングにさらに投資し、業界全体をサポートしてゆきます」とコメントしている。
建設を担当したPERI社の担当者は、「建設3Dプリンティングは住宅の建設プロセスそのものを根本的に変えてしまいます。今回の住宅は第一号でしたので、慎重にプリントした結果、当初より建設に時間がかかりました。今後ノウハウを蓄積し、建設コストと時間を削減してゆきます」と説明している。