チリ初の3Dプリント住宅が完成

チリ初の3Dプリント住宅が完成したとして話題になっている。チリのビオビオ(Bio-bi)州に建設された3Dプリント住宅は平屋建てて、ビオビオ大学とチリ政府研究開発局(ANID)が共同で建設した。建設資金はチリ政府研究開発局が捻出したとしている。

チリでは住宅不足が大きな社会問題となっている。チリ政府住宅都市開発局の調査によると、2023年度末時点でチリ全体で約55万戸の住宅が不足しているという。建設資材や労働力コストの高騰などにより住宅の建設コスト全体が高止まりで推移しており、建設コストの削減が喫緊の課題となっている。チリ政府は、コンクリートベースの建設3Dプリンターの導入により、建設コストの削減が可能か検証を行うものと見られる。

関係者によると、3Dプリント住宅の主要壁部分の建設に29時間かかり、組み立て作業に2日を要したという。建設にはKUKA社の建設3Dプリンター「KR120建設3Dプリンター」が使われた。

チリ(チリ共和国)は、南アメリカ大陸南西部に位置する共和制国家。国土はアンデス山脈西側で南北に細長く、東にアルゼンチン、北東にボリビア、北にペルーと隣接する。首都はサンティアゴで、アルゼンチンとともに南アメリカ最南端に位置し、国土の大部分がコーノ・スールの域内に収まっている。