アメリカ合衆国商務省産業安全保障局が重要産業品目の輸出規制を開始

アメリカ合衆国商務省産業安全保障局(The US Bureau of Industry and Security)が、重要産業品目の輸出規制を開始する。メタル3Dプリンターを含む重要産業品目が対象で、最先端半導体製造装置、モバイルデバイス用半導体検査機器、検査用精密電子顕微鏡などが対象に含まれるとしている。

産業安全保障局は輸出規制の理由について、「国の安全保障上の理由」を挙げている。

規制では、指定した重要産業品目の輸出を許可する「グループA国」と、許可しない「グループD国」とに分類し、特にグループD国への輸出を厳しく禁じている。なお、グループA国にはEU各国、日本、オーストラリアなどのアメリカの友好国が含まれている。一方、グループD国には主に中国とロシアが含まれている。

メタル3Dプリンターは「アディティブ・マニュファクチャリング機器で、メタルまたはメタル合金を素材に造形する」一連のデバイスが含まれる。

現在アメリカは中国と外交的に対立を深める姿勢を強めているが、輸出規制などで経済や貿易面での対立も深めることになる。アメリカ対中国の「新冷戦」は、世界規模で新たなステージに突入したと言っていいだろう。