石油・ガス採掘、地下エネルギー貯蔵、地下汚染物質の予測・処分、地下CO2貯蔵などの地盤工学において、定量的特性評価と多孔質岩石中の多相液体の流動・残留メカニズムを正確に把握することは非常に重要です。しかし、天然砂岩は不透明で異方性のある多孔質媒体であり、複雑でマルチスケールな間隙破壊構造が無秩序に分布している。 そのため、砂岩の応力分布や流体輸送過程を正確に把握することは非常に困難です。地盤工学では、「ブラックボックス」問題とも呼ばれています。
研究者たちは、BMF社の2μmの超高精度3DプリンタmicroArch® S130を利用して、天然砂岩の多孔質構造を正確に再現し、孔質岩中の多相液体の流動・残留メカニズムへの定量的評価に新しいアプローチを提供しました。 この研究成果は、「3D Printing of natural sandstone at pore scale and comparative analysis on micro-structure and single/two-phase flow properties」というタイトルで、権威ある学術誌「Energy」に掲載されました。
研究者たちは、以下の手順でサンプルを作製しました。
- 本物の砂岩から直径約5mmの円柱状のコア試料を採取。
- コア試料を3DイメージングシステムでマイクロCTスキャン撮影(micro-CT imaging)し、細孔構造の一連のCT画像を取得。
- 上記のCT画像を用いて、DRP(Digital Rock Physics Simulation)により、3Dプリントに必要なSTLデータを作成。
- BMF社の精密3Dプリンターを用いて、コア試料の複製品を作製。
図Fig.3から見られるように、直径約4.3μmの小孔を含む複雑な細孔構造が正確にプリントされました。 一方、細孔分布(PSD)解析の結果から、3Dプリントされたコアモデルの細孔分布は、砂岩コアとのマッチ度が高いことがわかりました。
- ピーク信号対雑音比(PSNR)は[9.010, 14.983]、構造類似度指数測定(SSIM)は[0.870, 0.925]。その結果、ほとんどの細孔構造を印刷することができたが、一部の細孔のサイズや位置が元のコアとズレがあったと示されていた。
- 3Dプリントしたモデルの空隙率は10.01%、透水係数は27.81mDで、実コアの2.91%、32.49mDとやや差があった。 この差は主に、サンプルの中心部に残る未硬化樹脂と、ポストキュア工程でのサンプルの収縮によって生じるものです。
- 3D プリントされたサンプルの飽和油の接触角のほとんどは [0°, 90°] の間にあり、親油性であることが分かった。【PR】
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