ドイツ鉄道が3Dプリンティングを導入して10年が経過したとドイツ現地メディアが報じている。
ドイツ鉄道は2015年から鉄道車両用交換部品などを3Dプリンターで製造し始め、これまでに1000種類20万点以上の部品などを製造してきた。交換部品をオンデマンドで3Dプリンターで製造することで、ドイツ鉄道はこれまでに2000万ユーロ(約36億円)以上のコスト削減に成功したとしている。
ドイツ鉄道は社内にデジタルウェアハウスと呼ばれるデータストレージ・ライブラリを保有し、オンデマンド3Dプリンティングを提供している。
ドイツ鉄道のコーポレート3Dプリンティング担当ヘッドのステファニー・ブリックヴェーデ氏は、「3Dプリンティングを活用することで、ボタン一つで必要なパーツを必要な時に製造することが可能になりました。ドイツ鉄道のユーザーにとって大きなベネフィットになるとともに、我々も鉄道車両のメンテナンス時間を削減できます。何よりも従業員の仕事をより効率化することに成功しています」とコメントしている。
ドイツ鉄道はベルリンに本社を置く、ドイツ最大の鉄道会社。1994年に旧西ドイツ国鉄と東ドイツ国鉄が合併し、民営化して誕生した。

