イギリスの工房が3Dプリンターでクラシック・ボルボを復元

イングランド東部のブランディッシュにあるひっそりとした工房Amazon Carsで、エマとロブのヘンチョーズ夫妻がヴィンテージ・ヴォルボに新たな命を吹き込み、ラリーカーへと生まれ変わらせている。彼らはそれを3Dプリンターの助けを借りて行っている。

古い車を所有している人なら、珍しい部品を手に入れ、昔のように修理してくれる整備士を見つけることがどれほど大変か知っているだろう。良いニュースは、旧車に愛情と情熱を込めて向き合うような熟練した職人たちが、世の中にはまだ存在しているということだ。ヘンチョーズ夫妻はこの種の人たちである。

Amazon Carsの発端は、2001年に夫妻が撤退間際の部品サプライヤーの事業を買収し、モータースポーツに軸足を移したことにさかのぼる。業界の移り変わりや地政学的な複雑さを乗り越え、彼らはYouTubeのようなプラットフォームを活用し、ブレグジット後の現実にも適応しながら、企業を維持するだけでなく繁栄もさせてきた。

20年以上にわたり、夫妻は60年代と70年代のボルボの復元とし、その専門知識と献身で希少部品の調達という難題を克服してきた。彼らは修理、チューニング、交換、さらには開発まで行い、彼らの口癖である “クラシック・ボルボのドライバーをスピードに乗せる”手助けをしている。 夫婦の3Dプリント導入の物語は、友人の勧めでオリジナルPrusa MK3Sを購入したことから始まった。3Dプリンティングの登場は彼らの技術を飛躍的に向上させ、時代遅れの部品を加工し、性能を向上させ、かつてない機敏さでサーキット用の車を仕立てることを可能にした。同社は、エアフィルターボックスやオイルタンクホルダー、ギアシフトカバーから固定具に至るまで、さまざまな部品を製造している。

ロブの職人としての誇りはカスタムレーシングパーツにまで及び、最適なパフォーマンスを実現するために、マシンに完璧に組み込まれている。完成品には細部に至るまで、彼らの卓越性の追求が反映されている。