Mitre社とアメリカ海軍調査研究所(ONR)が、共同で小型無人航空機(UAV)「Hopper」の開発に成功した。監視、捜索救助、気象事象検出などの海上用途向けに設計されたHopperは、機能性と持続可能性の両面で革新性を示している。
このドローンには小型の太陽電池が搭載されており、休憩中と飛行中の両方で充電が可能だ。高度なシミュレーション・ソフトウェア、CAD、3Dプリント技術を活用し、Mitre-ONRチームはHopperのプロトタイプを2年未満という速さで完成させた。
Hopperの用途は単発のミッションにとどまらず、信号監視、海洋生物研究、その他の様々な継続的海上タスクのために複数で配備される可能性があるそうだ。同ドローンの迅速な開発スピードと費用対効果は、従来広範囲の海洋監視に通常使用される高価な乗組員付きまたは無人の機器に比べ、大きな利点を持っている。
Mitre社の遠征グループリーダーを務めるConor Mahoney氏は、「この技術は、主に既存の海洋監視プラットフォームを補強するために機能する。通常であれば広い海域を監視し続けるために乗組員や高価な無人の機器をリスクにさらす必要があるところ、Hopperはわずかなコストで監視活動を行えるため、他の資産をより有効に活用できるようになる。」と述べている。
ONRの先進自律システムプログラム・オフィサーを務めるリー・マストロヤンニ氏は、Hopperが構想から完成形ドローンへと進化を遂げる過程を目撃し、興奮を示した。
MitreとONRのコラボレーションは、ドローンのハードウェアだけに焦点を当てたものではない。現在、衛星トランシーバーと小型無線機を統合する実験が行われており、厳しい海洋環境におけるHopperの通信能力を調査中だ。