アルストムが鉄道車両用部品の製造に3Dプリンターを活用

フランスの鉄道車両メーカーのアルストムが、鉄道車両用部品の製造に3Dプリンターを活用したとして話題になっている。

高速鉄道AGV ETR575の保守を担当しているアルストムのイタリア・ノラのメンテナンスチームによると、車両内の200個のフットレスト部品を交換するにあたり、金型製造の見積もりを取ったところ予算を大幅に超える金額が提示されたという。代替製造方法を模索する中、ヘンケルの子会社の3Dプリンターメーカーのロックタイトにたどり着き、同社の3Dプリンターで製造することになったという。

メンテナンスチームは、3Dプリンターでの製造に切り替えたことにより、リードタイムを96%、製造コストを25%削減できたとしている。

アルストムは1928年設立のフランスの多国籍鉄道車両メーカー。鉄道車両メーカーとしては中国中車に次ぐ世界二位のシェアを有している。フランスの高速鉄道TGVシリーズやパリ地下鉄メトロの鉄道車両に加えて、イギリス国鉄ユーロスター、ドイツ鉄道PBKAシリーズ、イタリア国鉄ETR600シリーズ、米アムトラック・アヴェリア・リバティシリーズ、米ニューヨーク市地下鉄R160シリーズなどを製造している。