ロシアの国営重工業企業のロステックが、ロシア産業貿易省から航空機用部品の3Dプリントライセンスを取得した。ロステックは、同ライセンスを取得したロシア初の企業で、ライセンス取得により航空機、ヘリコプター、航空機用エンジンなどの部品を3Dプリンターで製造することが可能になった。
ロステックは、2018年にアディティブ・テクノロジーセンターを開設し、これまでに450点の航空機用部品を製造してきた。センターの運営にはヘリコプターメーカーのロシアン・ヘリコプターや、ロシアの大手エンジニアリング企業のテクノダイナミクスなどが協力してきたという。
ロステックの工業部門担当ディレクターのアナトリー・セルデュコフ氏は、「工業3Dプリンティングは、近代製造業において欠かせない要素のひとつになりつつあります。(ライセンスの取得は)ロシアの航空産業においてアディティブ・マニュファクチャリング技術を普及させるための極めて重要なステージです」とコメントしている。
3Dプリンターを航空機用部品の製造に活用する機運は世界的に高まっている。大手航空機メーカーのエアバスも、航空機のインテリアパーツなどを3Dプリンターで製造している。