イギリスのサリー大学の研究チームが、培養肉や3Dプリント肉などのフェイクミートの摂取によるうつ病発症リスクを指摘し、話題になっている。学術雑誌『フード・フロンティア』に掲載されたレポートによると、フェイクミートを摂取しているベジタリアンは、フェイクミートを摂取していないベジタリアンよりうつ病を発症するリスクが42%高いとしている。
研究プロジェクトを指揮したハナ・ナヴラティロヴァ氏によると、両者が摂取する塩分、糖分、脂肪分などに目立った際は見られなかったものの、フェイクミートを摂取しているベジタリアンの方が血圧およびCリアクティブ蛋白質の数値が高かったとしている。
ナヴラティロヴァ教授は、「バランスのより食生活にフェイクミートなどの植物由来代替肉を取り込むことは、安全な食習慣になりうると考えます。しかし、フェイクミートの摂取によるうつ病などの発症リスク増加の疑いについては、今後より詳細な研究が必要です」とコメントしている。
サリー大学(University of Surrey)は、イギリス・イングランドギルフォードにある1966年設立の公立総合大学。健康・医療科学学部を擁するなど、医療関連の研究プログラムが充実している。