ドイツの化学素材メーカーのエボニックが、医療グレードPEEDフィラメントをリリースした。
VESTAKEEP i4 3DFと名付けられたフィラメントはASTM F2026基準に準拠し、かつ生体適合性とX線透過性を有し、整形外科用インプラントなどの製造に使えるとしている。
エボニックの医療機器・システム担当責任者のマーク・クネベル氏は、「3Dプリント可能な整形外科用フィラメントを開発出来たことを嬉しく思います。整形外科の領域は、3Dプリンティングテクノロジーがもっとも活用できる領域です。我々は今後も、この領域に最適なハードウェアとソフトウェアを提供してゆきます」とコメントしている。
VESTAKEEP i4 3DFは1.75mm系のフィラメントで、250グラムと500グラムのスプールで提供される。一般的なFDM方式の3Dプリンターで、PEEKを溶融できるタイプであれば使用できる。
エボニックは、ドイツのノルトラインヴェストファーレン州エッセンに拠点を置く化学素材メーカー。全世界100カ国以上で事業を展開し、3万2千人の従業員を擁している。日本でも、エボニックジャパン株式会社を筆頭とする三つのグループ会社が事業を展開している。